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田中、農業はじめるってよ

山形県大江町で2018年に独立を目指しています。

雪国の冬をどう過ごすか ~ホウレンソウと啓翁桜~

 大江町山形県内では雪が少ない地域だが、例年150cmは積もる。雪が降る期間、農家はどうやって過ごすか。これは大きな問題だと思う。除雪作業をする、スキーのインストラクターをする、作物を作る、剪定をしてのんびり過ごす、など農家によって様々だ。うちの師匠は、今ではのんびり剪定をして過ごしているが、18歳から48歳までは出稼ぎをしていて、東京はもちろん蔵王スキー場のホテルなどで働き、冬は自宅にいなかったという。

 じゃあ、自分はどうか。収入が途切れるのを防ぐこともあるが、作物は何か作っていたい。生来の怠け者だから体を動かさないとだらけるのと、冬にしかできない作物を作ってみたい気持ちが大きいから。

 今は無加温ハウスでホウレンソウ(3月初旬より順次出荷予定)と啓翁桜(2月下旬から3月初旬順次出荷予定)を栽培している。もちろん1人でなく、師匠とは別の受入農家を含めて数人で。啓翁桜は、もともと興味があった。野菜や果物でなく、勝手がわからない花木を扱ってみたかった。正月に咲く桜(春先まで咲かすことはできる)というのがとても興味を引いた。

 がつがつ稼ぐのでなく、所得目標を決めて無理せずに自分のペースで栽培すれば、負担がかからず、ある程度の収入につながる。除雪作業やハウス栽培など、勉強になることが多くためになっている。

 

啓翁桜の温度調整室。水に浸けて3週間前後で蕾が大きくなり出荷する。

 

順調に育っているホウレンソウ。閉め切ったハウスのなかは温かい。

りんごのふじは別格

 2月半ばになると、りんごは青森県の独占となり、8月末までスーパーの棚に並ぶ。全国シェア60%*1に迫る圧倒的な量を生産していて、長野、山形、秋田を合わせても歯が立たない。蜜が入ると味の劣化が早くなるので、いかに蜜を入れずに作るかで勝負している。普通なら蜜が入らずに苦労するのだが、その逆。なので、わざわざ有袋にしている園地もあるそうだ。

 全国シェアは市場出荷する時に気になるわけで、個人や仲卸などJA以外の取引が主なら味が勝負になり産地はあまり関係ない。師匠が作るりんごは、全てJA以外に販売する。個人贈答がメインだが、様々な業者にりんごが行き渡る。小玉のみや18玉(10kg箱36玉)など、要望は多岐にわたる。毎年、注文通りに出来上がるわけでないのでそれらに対応するのに苦慮している。

 りんごの選別は熟練の技で素早く、基準が何なのかわからない。私は箱作りと詰め、ハンコ押しをしていた。手に持って重さや色具合で蜜入りを判断しているので、そこに凄みを感じた。自分はなんとなくおいしそうだなとぼんやりとした感覚しかない。

 りんごのふじは、昨年11月18日から21日まで収穫した。だいぶ前の話だが、これを贈ったらえらく評判がよかった。贈答用に作っているので葉面散布(ビタミン剤のような効果がある養液)をしているのはもちろん、葉取りや玉回しなどしっかり管理しているからだ。シナノスイート、王琳、秋映えなどの人気品種はあるが、やはり晩生のふじには敵わない。この飽きない味は、ホッとする。ふじといっても、多くの品種がある。師匠の畑は元祖ふじ。農研機構が1962年に種苗登録したもの。

 さくらんぼ、桃、ラ・フランス、りんごで1年の収穫はすべて終わった。食べるというより、これだけ果樹に接したのは人生で初めてだった。果樹農家を目指すから、当然なんだが。

 

収穫直前のふじ。

 

20玉のりんご。このサイズがいちばんおいしい。

おいしいラ・フランスを食べたことがない!?

 年末に帰京したら「おいしいラ・フランスをありがとう」と、多くの人に言われた。ラ・フランスは苦手だったけど、あれはトロッとして歯応えもあり、はじめておいしく食べたという人も。

 帰省する前に師匠の家へ挨拶に伺った時、資材屋の方とラ・フランスの話になった。1日でも早く販売解禁をするようになり、追熟がしっかりしていない商品が世に出回るようになったから、ラ・フランスの人気がイマイチなんだと。あとは山形県は宣伝が下手。

 食べ頃は個人によって差はあるが、農家が厳選してお客さんの手許に届ければ、満足度はほぼ100%になる。ラ・フランスは知名度はあるが、食べ頃を口にした人は少ないのではないかと思う。つまり、食べ頃のおいしさを1人でも多くの人に知ってもらえれば、拡大余地はかなりある。

 意外だったのは、ラ・フランスのファン、あるいは果物のなかで1番好きという人が多かったこと。

週3回を目標に更新したい

 謹賀新年

 本年もよろしくお願い申し上げます

 

 ブログの更新が滞ってしまったので、今年は週3回を目標に更新していこうと思う。 明日やろうでなく、今日やる。林修先生の「今でしょ」を実行していきたい。

 

 今年4月で研修2年目となり、来年4月には独立する予定なので、目まぐるしく忙しくなるだけでなく、環境も大きく変わる。体調を崩さず、怪我をせず1年を過ごしたい。ありきたりだが、体が不調では仕事にならないので。

雪が積もり始めた

 10日(土)から雪が積もり始めた。止むだろうと思いながら部屋で過ごしていると、あっという間に車の屋根や窓が雪で覆われる始末。これからが本番なのにビビッている。雪道の運転は慣れてない。エンジンブレーキを使い、アクセルとブレーキは一気に踏み込まない。それとカーブは直線に入ってからゆっくり加速する。スピードに関係なく後ろのタイヤが滑ったこと数回。とにかく、慎重に走らないと気づいたら玉突きや脇に突っ込みかねない。

 上の写真は、日本一楯山公園から見た風景。最上川と左沢一帯が一望できる絶好の場所だ。大江町の冬ははじめて。東京とは何もかも違うが、けっこうおもしろい。雪を見ながら露天風呂に毎日入れるし、雪の中にいると心が落ち着くし。悪いことばかりじゃない。

ラフランスの収穫と予冷

 今年のラフランスの販売解禁日は、10月22日。とはいっても、食べ頃は保管の仕方にもよるが旬は今週あたりから始まる。収穫の解禁日もあって、今年は10月7日だった。が、台風18号の影響で強風による落下が心配されたので、4日に前倒しとなった。

 師匠の畑には1反あるが、その前に1町歩はあるラフランス農家さんの収穫をお手伝いするのが毎年の慣例となっている。奥さんが師匠の畑の桃の摘果(花摘み)を手伝いにきてくれるお礼として。

 こんなに大きな実だからハサミを使って軸を切るのかと思ったら、笑われてしまった。お尻を手で掴み、軽く手前に押し上げるだけでポキッと軸は折れて収穫おわり。あまりにも簡単にとれるので拍子抜けしてしまった。風に弱いという理由がよくわかった。結果として風は吹いたものの、大きな被害はなかったからひと安心。7日で無事に収穫が終わった。

 うちらだけでなく応援に駆けつける農家さんが大勢いて、常時8人。多いときは14人。わいわいがやがや、同窓会のノリで賑やかな収穫だった。3か所で合計1町歩あるラフランス畑は、その規模に圧倒された。昔は、もう少し耕していたという。同じ地区だが、他人の畑で作業するのは初めてなのはもちろん、農道のつながりは覚えたし、違う風景を見られたのでとても新鮮だった。

 ラフランスは大玉で重いから、コンテナを運ぶのがひと苦労。だが、栽培管理は桃やりんごなどに比べると楽だし、出荷調整の時間も少ない。ただし、冷蔵庫での予冷が必要になるので、その設備を確保しなければならない。

 

 師匠の畑は11日に収穫して、14日に朝日町大谷にあるりんご農家さんの冷蔵庫に持って行った。りんごを4町から5町歩やっているら、とにかく冷蔵庫が大きい。朝日町はりんごの町といわれるくらい、りんご農家が多い。それに数人で集まって出荷組合を作り、営業先を開拓して販売しているのも大きな特徴だ。朝日町は、ふじの無袋栽培技術を日本で初めて確立しただけでなく、その味も一級品でブランド化されている。

のんびりしていたら11月

 気づいたら11月。あとはりんご(ふじ)の収穫を残すのみとなり、肥料まきや苗木の雪囲いなど細かい仕事をしながら10月後半は過ごしていた。で、明日は雪の予報。決して農業が嫌になったとか、リタイアしたとかではなく、ただブログの更新をサボっていただけ。その日に書かないと、後でやるはまずやらない。時間に余裕があるので、こまめに書いていく。今後ともよろしくお願いします。