田中、農業はじめるってよ

山形県大江町で2018年に独立を目指しています。

佐藤錦をJAへ出荷

 今日は朝から夕方までまとまった雨が降った。雨除けハウス内のがおった(枯れ気味)の佐藤錦1本をまるまる収穫した後、パック詰めしてJAさがえ西村山へ出荷した。パック詰めといっても多くの種類があり、それぞれ箱の組み立てや並べ方が違うので熟練しないと大量の商品を作ることができない。今日は、本格的な収穫(16日から26日)前だから急ぐことはなかった。なぜ佐藤錦を早々に出荷したのかというと、この時期はまだ出回っている量が少なく価格が高くなるから。枯れ気味の樹になる果実は色と形がよくても、味は元気な樹よりどうしても劣ってしまう。贈答品向けには当然使えないから、早くもいで(収穫)売上を立てる算段だ。JAを通さずに直接売る、中抜きが当たり前となっている向きはあるが、販路の一つとしてJAを利用する価値はある。腐っていたり、傷がついていたりするのは委託できないが、大概の作物は値段をつけてくれる。時期を見計らって出荷すれば相当の値段がつくから、人件費を考えれば利益率はそれほど悪くない。

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 これは220gのバラ詰め8パックが1箱におさまっている。個選*1(自分の名前で出荷)、品種、階級(大きさ)にハンコを押して商品が出来上がる。階級はマジックで○すればよいと思うのだが、これもなぜかハンコ。等級はJA出荷担当者が決める。

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 これは500g×2パックの1kg箱。両方とも特秀(最高ランク)の評価を得た。これから収穫最盛期を迎えるから出荷場への持込は少なくゆったりとしていた。

 収穫してコンテナごと出荷できれば楽だが、さくらんぼはすべて箱詰めする必要がある。この詰め作業にかかる時間と人件費も頭に入れておかないと、手元にお金は残らない。あるいは赤字になってしまう。JAの箱には旬の贅沢品とプリントされていたが、まさに贅沢品そのもの。手間暇を考慮するともう少し高くていいと思う。

*1:個選名のハンコは伏せてあります。